第20話ステンドグラス クレール

ガラスが織成すアート

 ガラスが織り成すアート ステンドグラス
もっと、身近に使ってみてはいかがでしょうか ☆


ステンドグラス クレール


クレール

色とりどりのガラスがはめ込まれたステンドグラス。教会の窓にはめられているのを見ます。光が当たれば、微妙な色合いがなんとも神秘的に見えたりします。12月、クリスマスシーズンにマッチしたステンドグラスのショップ&工房 クレールをご紹介します。

「私(大澤さん)は小さいときから、ものづくりが大好きでした。図工でも、絵を描くことより、切ったり貼ったりする工作が好きでした。学生時代は美術を専攻し、染織を学びました。
卒業後は、インテリアのファブリック(布もの)メーカーに就職しました。でも、自分の手でものをつくりたい気持ちが忘れられず、習い事でステンドグラスを始めました。」
「習ううちに、自分の仕事に疑問を持ち始めるようになりました。
ファブリックデザインを紙に起こし、企画し、製品に作ってもらい、手直しをし、指示したことを確認することより、ひとつものを自分ひとりでつくりたくなりました。」

「たまたま習い事で始めたステンドグラスでしたが、退職し、縁があって鎌倉のステンドグラス工房、制作、販売のところに就きました。そこで一年技術を学 び、その後豊田に戻ってきました。習いごとの教室でインストラクターをさせてもらいました。それだけでは収入が少ないので地元でも教室を開きました。 1986年、豊田で工房を持ちスタートしました。」

「この7月から取り掛かった大作がやっと完成しました。お客様からのご自宅用で100年ほど前のティファニーのウィンドーのレプリカを依頼されました。 50cm×110cmの大きさで、1700ピースもありました。この夏は暑さとの戦いでした。また、本物を見ることができず、画集を見ながら、制作するこ とのなりましたが、その画集がなかなか入手できなかったのです。やっとの思いで入手したかと思いきや、今度は絵に近い色のガラスがないのです。その色探し に大変苦労しました。」

「大作を受けるときは、チャレンジ精神の意気込みがあったのですが、苦労の連続で、途中でちょっと後悔しました。気候や仕事の進度が思うように行かず、夜 も眠れない日がありました。根気がなくなり、センスを引きだすような集中力も欠けてきました。注文を受け、やったはいいけれど、お客様からイメージ違いと 言われると、お客様も私の仕事に失望し、信頼もなくなるので、次のプロセスに移るときは必ず確認をとり、OKをもらってから進んでいました。完成した今、 大作のおかげで、自分を追い込み、仕事の修羅場をくぐると、自分がひとまわり大きく成長しています。お客様に喜んでいただけると本当に嬉しくなります。お 客様や仕事で成長させてもらっていると感じます。達成感もありますね。」


大作をみせてもらいましたが、本当に素晴らしかったですよ。


「縁あって、仕事をいただくことが多いのでね。誠実な仕事ぶりをみて、評価し てもらっていることが多いので、人と人のつながりは大切ですね。」

「作品を通して、見る人にやすらぎを与えたいですね。愛を込めて制作をしているので、心にゆとりが必要だと思います。生活には必要だと思いますし、そういう気持ちで見てほしいですね。」

「教室も開講していますが、手で自分のものを作ることを楽しんでもらって、作ったものに愛着を持ってほしいですね。ものにも命(たましい)があることを知って欲しいです」

「これまで、ひとつのことを続けてきて、継続は力なりだと思います。細かい作業は好きですし、苦労は承知の上ですが、健康であったことが何よりだと思います。これからは、若い時とは違い、エネルギーや集中力が欠けてきます。その日その日を 懸命に生きたいと思います。生き方さえ一本線がひけていれば、何でもできる気がします。ステンドグラスができなくなったら、介護ヘルパーをしようと思います。時間のある時に介護ヘルパー2級を取得しました。」


ものづくりを忘れなかった大澤さんの熱意が素晴らしかったです。ひとりでこつこつ、 ひとつのことを続けることって大変です。地道な制作は根気のいる仕事です。仕事に対する思い、人生観もお聞かせいただきました。
大変なことにチャレンジすることはかなりの エネルギーが必要ですが、成し遂げた達成感と共に、自分では気づいていない人間の大きさも財産として身についていることでしょう。

● 豊田市若宮町4-21 TEL.0565(32)6863